初めての株式投資

第111回2012年版 GMOクリック証券について

2012年版としての個々の証券会社の特徴について紹介する当企画も第6弾。今回は「GMOクリック証券」について紹介します。

さて、2009年に編集した第1回の「ネット株 証券会社の選び方」や第2回の「ネット株 オススメの証券会社は?」では、大手4社の紹介に留め、今回紹介する「GMOクリック証券」も中堅ネット証券として紹介を控えていましたが、近年における同証券は急速に収益を伸ばし、今ではネット系証券大手6社の一角の地位に登ってきています。

2005年にGMOインターネット<9449>の傘下として設立。2007年の同グループ金融事業撤退で独立した経緯があるものの、同証券の収益拡大とともに2010年に再び資本業務提携を結び、完全子会社化されるなど、紆余曲折ありましたが、基本線としては同証券の事業拡大がグループにおける存在につながっています。

やはり同証券のウリは、業界最安値水準の取引手数料でしょう。注文機能は限られていますが、現物取引をはじめ、信用、先物・オプション、FX、CFD、eワラントの各投資対象で最安値水準にあるのは、アクティブトレーダーにとって魅力が大きいのではないでしょうか。

そしてシェアアップに貢献しているのが、ネット系証券のなかでも先行して取り組んでいたFX(通貨証拠金取引)の顧客獲得が挙げられるでしょう。FX専業に見劣りしないスプレッド幅を備え、アクティブトレーダーを惹きつけながら、1つのIDとパスワードで他の金融商品も取引できる「シングルサインオン」で相場の局面に応じて投資対象を切り替えられるのもメリットとなっています。

ただ、割安な手数料に魅力はあるものの、サービス面から取引初心者にはやや敷居の高い印象があります。取引に慣れ、割安な手数料で活発な売買を行いたいアクティブトレーダーに適した証券会社と言えるのではないでしょうか。

次回以降は、対面型とされる大手証券会社の紹介を行います。第1弾は「野村証券」について紹介。お楽しみに!

第112回野村証券について

2012年版としての個々の証券会社の特徴について紹介してきましたが、今回からは対面型とされる大手証券会社の紹介を始めたいと思います。そこで第1弾となる今回は「野村証券」について紹介します。

株式投資を行わない方でも「野村証券」の名前は浸透。すでに国内証券業最大手として知られていますが、他の証券会社紹介に合わせて、あえて新字体の「野村証券」と表記したものの、正確には旧字体の「野村證券」が正しい表記となります。そして上場銘柄の野村ホールディングス<8604>で知られる通り、海外事業、投資信託、信託銀などを合わせて、メガバンクに属さない独立系の金融グループとして確固たる地位を築いています。

さて、個人投資家と実際に証券取引仲介を担うのは野村證券となります。口座開設などは、本支店での対面、ネットと電話を介した「野村ネット&コール」の二通りが該当。かつては傘下にネット証券を擁していましたが、今は「野村ネット&コール」に統合。「野村ホームトレード」を通じた取引となりますが、手数料やトレードツールなどはネット証券専業に対して見劣りは否めません。

やはり特色としては、世界展開を進める金融グループとしてのリサーチ力、そして全国的な店舗網を擁する対面型サービスに優位性があるのではないでしょうか。アナリストレポートを参考に投資戦略を組み立てたい方、パソコン操作などが不得手な方、投資資金に余裕があり、総合的な資産運用サービスを得たい方に適しているでしょう。

次回は「大和証券」について紹介します。お楽しみに!

第113回大和証券について

前回から対面型とされる大手証券会社の紹介を始め、第1弾として「野村証券」を解説しましたが、第2弾となる今回は「大和証券」について紹介します。

「野村証券」と同じく、対面型店舗、テレビCMなどで「大和証券」も浸透。上場銘柄も大和証券グループ本社<8601>として、海外事業、投資信託、信託銀などを擁し、メガバンクに属さない独立系グループでは国内証券業2位の地位にあります。

かつては三井住友FG<8316>との資本業務提携関係にありましたが、現在では解消。法人向けのホールセールスも大和証券キャピタル・マーケッツが手掛けているものの、ネット銀行の「大和ネクスト銀行」を設立するなど、現在ではリテール(個人向け)サービスに力を入れています。

本支店での対面型営業も続けていますが、ネットを介した信用取引ではネット証券専業並みに取引手数料を引き下げ、取り扱い商品も従来の投資信託、債券に加え、FXや先物・オプションなどレバレッジ取引も可能にするなど、従来の対面型証券のイメージから幾分敷居が低くなりました。

もちろん調査部門を生かしたマーケット情報も備え、対面では外務員を介したサービスも受けられることから、個人投資家にとってバランスの良い証券会社とも言えるでしょう。

次回は「SMBC日興証券」について紹介します。お楽しみに!

第114回SMBC日興証券について

対面型とされる大手証券会社の紹介を続けていますが、第3弾となる今回は「SMBC日興証券」について紹介します。

同証券の前身でもある日興証券は、かつて財閥系の三菱グループの一角として「野村証券」「大和証券」「山一證券」などと並んで、日本を代表する四大証券の一角を占めていました。ただ、証券不況時にグループを離脱、外資を取り込んで生き残りを図っていましたが、粉飾決算などの問題もあって、米金融大手シティグループ傘下となっていました。

しかし、現社名のSMBCが付いているように、2008年の金融危機によってシティグループも同社を手放すこととなり、現在では三井住友FG<8316>傘下の証券会社となっています。また、インターネットネットトレードでは、かつてのグループ会社のマネックス証券へと引き継がれた経緯があるなど、紆余曲折がありました。

現在では、本支店での対面型営業とネットトレードを併存。豊富な金融商品が取引できるうえ、調査部門を生かしたマーケット情報やセミナー、動画などで投資情報を学べるため、取引手数料はやや割高ながら、良くも悪くも対面型証券のイメージそのままの証券会社といえるでしょう。

次回は「三菱UFJモルガンスタンレー証券」について紹介します。お楽しみに!

第115回三菱UFJモルガンスタンレー証券について

対面型とされる大手証券会社の紹介を続けていますが、第4弾となる今回は「三菱UFJモルガンスタンレー証券」について紹介します。

前回紹介した「SMBC日興証券」が旧三菱グループでしたが、前身の日興証券がグループを離脱するとともに野村証券系列の国際証券をグループ化。三菱証券として発足した経緯があります。

その後、親会社の三菱東京フィナンシャルグループのUFJグループとの経営統合で三菱UFJフィナンシャルグループ<8306>化に伴い、UFJつばさ証券と合併。さらに金融危機時の米証券業大手モルガン・スタンレーへの資本注入で、投資銀行部門を統合したため、三菱UFJモルガン・スタンレー証券と様々なグループを取り込んだ社名・業容となっています。

ただ、モルガン・スタンレー証券の他部門を承継したモルガン・スタンレーMUFG証券も存在。両社とも親会社資本が入っており、ともに調査部門を擁していることから、市場関係者の間でも間違われやすいようです。

さて、同証券の紹介に戻りますが、源流は投信販売に実績のあった国際証券という経緯もあり、ホームページでの商品情報の最上位には「投資信託のご案内」として投信販売に注力。日本最大級の投信会社・国際投信投資顧問を傘下に持ち、マクロレベルの投資情報も充実。投信取引を主に行いたい方に適した証券会社と言えるでしょう。

また、株式取引においても、投資銀行業務として株式公開にも力を入れていることから、新規公開株式、公募売り出し株式などの取り扱いが充実しているのもポイント。主に新規公開株や公募株式を取引したい方のニーズも満たしています。

次回は「みずほ証券」について紹介します。お楽しみに!

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