株式用語辞典

【EPS】:いーぴーえす

英訳「Earnings Per Share」の頭文字を取ったもので、直訳すると「1株当たり利益」を指す。当期純利益を発行株数で割ったもので、様々な株価指標を算出する際の手掛かりとなる。

単独でも1株当たりの収益性評価としても用いられるが、上場企業ごとに発行株数や投資単位がそれぞれ違うため、一概には比較し難い。比較対象としては、株価から「EPS」を割って算出される「PER(株価収益率)」が用いられることが多い。

【BPS】:びーぴーえす

前回の「EPS」が英訳「Earnings Per Share」の「1株当たり利益」を指していたのに対し、今回の「BPS」も英訳「Book-value Per Share」から「1株当たり純資産」を指す。会社の資産総額から負債総額を差し引いた「純資産」を「発行株数」で割ったもので、様々な株価指標を算出する際の手掛かりとなる。

「EPS」と同じく上場企業ごとに発行株数や投資単位がそれぞれ違うため、単独では比較し難い。株価から「BPS」を割って算出される「PBR(株価純資産倍率)」の算出が一般的で、株価の評価余地を測る指標として用いられている。

【VWAP】:ぶいわっぷ

英訳「Volume Weighted Average Price」の頭文字を取ったもので「売買高加重平均価格」を指す。一日で取引された約定価格の出来高を加重平均したもので、平均売買価格として認識されることが多い。

より取引実態に近い平均的な約定値段として、主に機関投資家の執行価格の目標値として用いられているほか、ディーリングではVWAPを下回る価格での取得、VWAPを上回る価格での仕切りを目指しており、日中では支持線や抵抗線ともなりやすい。これを踏まえてVWAPを用いたデイトレ手法なども生み出されている。

【ATR】:エーティーアール

英訳「Average True Range」の頭文字を取ったもので、直訳すると「変動平均幅」となり、テクニカルチャートで示されるボラティリティ指標を指す。他のテクニカル指標のように、売買サインとして用いられることは少なく、トレンドの有無や強弱を見分けられるときに使われることが多い。

算出も「当日高値-当日安値」「当日高値-前日高値」「前日終値-当日高値」の3つのうち最大の値幅を用い、特定日数で割って導く。よって、上昇過程では値幅上昇として「トレンド示現」、下落過程では「トレンド収束」と判断するなど、値幅からトレンドの強弱を見極める仕組み。また、ボラティリティからリスクテイク、資金管理の目安としても活用される。

【ダブルトップ】:だぶるとっぷ

英訳「double top」で「2つの山」を意味しているように、チャート上で同水準の高値を2度形成しているパターンを指す。初回の高値形成後に、2度目の高値が前回高値水準を大きく抜けなかった場合、乏しい買い意欲が確認できることから、需給関係により天井圏を示すサインとされる。日本では住宅用語の「二重天井」と併せて使用されることもある。

ダブルトップの形成可能性を探る意味でも、初回の高値形成後から、2度目の高値更新を目指す押し目買い意欲を見極める必要がある。2度目の高値接近時から買いが続かなければ、ダブルトップ形成を見越して利益確定を行うなど、需給関係を見越して上手く立ち回りたい。

【ダブルボトム】:だぶるぼとむ

前回の「ダブルトップ」の逆パターン。英訳「double bottom」で「2つの底」を意味しているように、チャート上で同水準の安値を2度形成しているパターンを指す。初回の安値形成後に、2度目の安値が前回安値水準を大きく下抜けなかった場合、売り圧力の低下が確認できることから、需給関係により底値圏を示すサインとされる。日本では住宅用語の「二重底」と併せて使用されることもある。

ダブルボトムの形成可能性を探る意味では、初回の安値形成後から、2度目の安値更新を目指した場合の売り圧力を見極めたい。2度目の安値接近時から売りが続かなければ、ダブルボトム形成を見越して打診買いを行うなど、需給関係の改善が見て取れる。

【ネックライン】:ねっくらいん

前回まで紹介した「ダブルトップ」「ダブルボトム」において、2度形成する高値、安値の中間地点の価格帯を指す。英訳では「neckline」として服装の首周りの形状を指すが、両肩とを結ぶ線がダブルトップ時のチャート形状に似ていることから呼ばれることとなった。

この「ネックライン」を経て、下抜け、上抜けた場合に「ダブルトップ」「ダブルボトム」の形成が確認されることから、株価の節目やキープライスとしても位置付けられることが多い。「ダブルトップ」「ダブルボトム」が見込まれるなか、二番目の山と谷の形状で「ネックライン」との攻防が高値圏、底値圏と見たエントリーも可能となるだけに、それぞれの位置関係を見極めながら、トレードを手掛けてみたい。

【トリプルトップ】:とりぷるとっぷ

過去に紹介した「ダブルトップ」が英訳「double top」で「2つの山」を意味していたように、ここにもう一つの山が加わり、英訳の「triple top」からチャート上で高値を3度形成しているパターンを指す。

2番目の山(高値)が最も高くなる傾向があり、日本では「三尊天井」、海外でも「ヘッドアンドショルダー(Head and shoulder)」との相場用語で知られるように、国内外で有名な天井圏を示すチャートパターンとされる。前回紹介の「ネックライン」を下抜くと下げが加速する傾向があり、高値形成段階では注意したい。

【トリプルボトム】:とりぷるぼとむ

英訳の「triple bottom」からチャート上で底値を3度形成しているパターンを指し、前回の「トリプルトップ」の逆パターン。二番底の「ダブルボトム」より強い底打ちサインとして認識される。

「三番底」や中央の底が深くなる「逆三尊」のチャートパターンで知られ、前回に2度形成した戻り水準となる「ネックライン」を上抜けば底打ちと見た買いを誘いやすい。

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