初めての株式投資

第126回制度信用取引について

前回は「信用取引の種類」について紹介しましたが、今回も信用取引の種類のひとつでもある「制度信用取引」について解説したいと思います。

「信用取引の種類」について解説した前回では、信用取引を手掛ける際には「制度信用取引」と「一般信用取引」の二通りを選ぶことができることを紹介しました。

この二種類には、信用取引に適した「基準」が違いとなっていましたが、制度信用取引は証券取引所が満たしていると判断した銘柄しか手掛けることができません。明確な基準に沿って銘柄の選定を行なっていることから、幅広い投資家が活用できる信用取引と言えます。

証券業界において、信用取引と言えば、この制度信用取引を指します。さらに、信用取引のために株や資金の貸出しを専門に行っている「証券金融会社」が存在し、証券会社が証券金融会社を通じ株や資金を借入れて、投資家の注文を処理する仕組みが完結していることから、需給面でも透明性のある取引が可能となっています。

一般に制度信用取引が可能な銘柄を「制度信用銘柄」、貸株が認められ空売り可能な銘柄を「貸借銘柄」として、証券会社の取引画面や銘柄情報、トレードツールなどで確認できます。

ただ、信用取引での売買が成立した場合、自己資金以上の取引を行なっているため、反対売買となる返済期限は6ヶ月以内と決められています。およそ半年内で「必ず決済しなければいけない」というルールを覚えていてください。

次回はもう一方の「信用取引」となる「一般信用取引」について解説します。お楽しみに!

第127回一般信用取引について

前回は信用取引の種類のひとつでもある「制度信用取引」について紹介しましたが、今回も信用取引の種類となる「一般信用取引」について解説したいと思います。

「信用取引の種類」について解説した回では、信用取引を手掛ける際には「制度信用取引」と「一般信用取引」の二通りを選ぶことができ、信用取引の「基準」を設定している対象が違いであると紹介していました。

また、前回紹介の「制度信用取引」は証券取引所が満たしていると判断した銘柄しか手掛けられず、明確な基準に沿って銘柄の選定を行なっていることから、幅広い投資家が活用しやすい信用取引と解説していたと思います。

さて、今回紹介する「一般信用取引」は、信用取引に適した「基準」を設定しているのは投資家の取引を仲介する証券会社が担います。したがって、各証券会社によって取引対象となる銘柄には差があり、もちろん一般信用取引の取引ができない証券会社も存在します。

取引に際しては、投資家と証券会社の間で結ぶ契約となります。投資家と証券会社との取り決めで取引が行われることから、金利や返済の期限などは証券会社側で自由に決められ、信用取引のために株や資金の貸出しを専門に行っている「証券金融会社」を介さないことで、一般的には制度信用取引より金利は高めに設定されているのではないでしょうか。

取引対象が限られることや金利が高いなど、取引にデメリットのある一方で、制度信用取引で設けられていた「反対売買の返済期限」はありません。証券会社ではこの取引メリットを前面に押し出す格好で「無期限信用」などの名称を用いて「制度信用取引」と区別しているケースも多いようです。

さらに、信用売りにおいては「逆日歩」がないため、長期間の空売り保持や優待権利だけをを得る目的でのヘッジ売りにも適しています。ただ、証券会社が保有している株数しか売り注文が出せないため、常に空売りが出来るとは限りません。一般信用取引で空売りを手掛けるときには、取引証券会社の売り数量の上限なども予め調べておきたいところです。

次回は「信用取引のコスト」について解説します。お楽しみに!

第128回信用取引のコストについて

前回は信用取引の種類のひとつでもある「一般信用取引」について紹介しましたが、今回は「信用取引のコスト」について解説したいと思います。

前回まで「制度信用取引」と「一般信用取引」の二通りの信用取引の種類を挙げ、取引コストの違いなどを紹介していました。今回ではその信用取引で生じるコスト面を詳しく解説します。

まず、株式を取引する際には、現物、信用の取引手段を問わず、当然ながら証券会社に支払う「取引手数料」が発生します。さらに信用取引は「証券会社からお金や株券を借りて売買する取引」となるため、実際の株式保有とはならず、ポジションと見なす「建玉(たてぎょく)」として、それぞれ「買い建て」「売り建て」と呼称。その取引に付随する「諸経費」が加わります。

「信用買い」の場合には、証券会社から取引分の金額を借りるため「信用金利」が発生。これは約定金額分を年利換算で保有期間に応じて日々積み上がっていくものです。信用取引の種類でも挙げたように、制度信用取引よりも一般信用取引のほうが金利が高く設定されています。

さらに、長期間の保有となると、1カ月経過ごとに「管理費」が発生するほか、権利確定日をまたいで保有する場合で「名義書換料」も発生。ただ、手数料や金利に比べて額としては微々たるものですが、大量に「建玉」を手掛けている場合には、費用としては見逃せなくなります。

一方の「信用売り」の場合には、証券会社から株券を借りるため「信用取引貸株料」が発生。これは信用買いの金利支払いに相当するものと判断して良いでしょう。一般的には信用金利に比べて低めに設定されています。

ただし、制度信用取引には借りる株券が不足した際に生じる「品貸料(逆日歩)」を支払う可能性もあります。需給関係で日々変動するため、株不足の状況ともなると大きく上昇するケースもあり、前回も紹介したように、一般信用取引では「品貸料(逆日歩)」はありませんが、制度信用取引で信用売りを手掛ける際には「品貸料(逆日歩)」を確認したいところです。

信用取引では、売り買いを問わずに日々トレードコストが積み上がり、長期間の「建玉」保有で売買差益以上のコストが発生することも珍しくありません。制度信用取引で半年の反対売買期間が設けられているように、信用取引は長期売買に適さず、レバレッジを効かせての短中期売買が適しているのではないでしょうか。

次回は「信用取引と配当」について解説します。お楽しみに!

第129回信用取引と配当について

前回は「信用取引のコスト」について紹介しましたが、今回は「信用取引と配当」について解説したいと思います。

信用取引では「証券会社からお金や株券を借りて売買する取引」となるため、実際の株式保有とはならず、ポジションと見なす「建玉(たてぎょく)」として、それぞれ「買い建て」「売り建て」と呼称。その取引に付随する「諸経費」が加わることを前回紹介していました。

権利確定日をまたいで保有する場合で「名義書換料」も発生することをお伝えしていましたが、実際の株式保有とはならない信用取引でも「配当権利」は発生するのでしょうか?

実は、信用取引においても「配当金相当額」として、信用買いの場合は建玉に応じて配当金を受け取ることができます。ただ、信用売りの場合では、株券を借りて売り建てていることもあり、配当金を買い建ての投資家に対して支払うことになります。

しかし、あくまでも「配当金相当額」となりますから、配当権利を得て配当金額がそのまま受け取れるわけではありません。税引後の配当金の分配となり、配当落ちによる株価の下落分を調整する意味合いが強いものです。

もう一方の株主還元でもある「株主優待」に関しては、信用取引の場合には株主名簿に記載されないため、受け取ることができません。ただ、現物取引で配当金と優待の権利を得ながら、信用売りで配当金を支払いながら、優待を得る方法もあります。これは別の機会に解説したいと思います。

次回は「信用取引の決済手段」について解説します。お楽しみに!

第130回信用取引の決済手段について

前回は「信用取引と配当」について紹介しましたが、今回は「信用取引の決済手段」について解説したいと思います。

信用取引では「証券会社からお金や株券を借りて売買する取引」となるため、実際の株式保有とはならず、ポジションと見なす「建玉(たてぎょく)」として、それぞれ「買い建て」「売り建て」と呼称し、制度信用取引では半年間の決済期限があることを紹介していました。

制度信用取引を利用して、保有した建玉は半年間のうちに反対売買を行わなければならず、決済手段には買いの保有玉の場合は売り、売りの保有玉の場合は買いとして、売買価格差による「差金決済」が決算手段として一般的ですが、実は反対売買には他の手段も存在します。

保有玉を決済する場合に、現金または株式を証券会社に返済する「実物決済」も利用することができます。信用新規買いの際に証券会社から借りた金額を返して、代わりに現物株式を保有する「現引(げんびき)」。または、信用新規売りの際に証券会社から借りた株式を、保有している現物株式で返す「現渡(げんわたし)」の二種類が該当します。

この「実物決済」を利用するケースは多くあります。「現引(げんびき)」では、信用新規買いののち、制度信用取引の決済期限の半年後も現物株式で保有したい状況。含み益が発生して中長期保有に切り替えたい場合と含み損が発生しているときでも信用期限以降には含み損が解消されると見込まれる場合でしょうか。

または信用取引で保有を続けると信用金利が生じるため、長期間の保有では利息支払いも膨れ上がります。資金効率よりも利息支払いを無くしたい場合には、信用建玉から現物株式保有に切り替えたほうがメリットも大きいでしょう。

また、証券会社ごとに信用取引の手数料に違いがありますが、差金決済と実物決済で手数料に差がある場合もあります。実物決済のほうが手数料が割安ならば、まずは信用建玉で打診売買を行い、含み益が発生すれば「現引(げんびき)」で現物保有に切り替えることもできるわけで、資金効率を高めることができます。

一方の「現渡(げんわたし)」のケースでは、現物株式で返す必要があることから、現物株式の保有が前提となります。したがって、現物株式を保有しながらも同銘柄の信用売りを行うわけで、下落を見込んだ信用売りを行うのは現物株式を一旦手放した方が効率的です。

ただ、この現物株式を保有しながら、あえて信用売りを行う売買戦略に「つなぎ売り」という投資戦略もあります。次回はこの「つなぎ売り」について解説します。お楽しみに!

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