初めての株式投資

第31回テクニカル指標について・ローソク足

前回では「テクニカル分析」の代表的な指標を紹介しましたが、今回はテクニカル指標のうち「ローソク足」を解説したいと思います。

証券会社のトレードソフトや金融系のポータルサイトを経由して株価チャートを表示すると、ほとんどの場合「ローソク足」が用いられているのではないでしょうか。前回でも紹介したように、日本ではローソク足表示が一般的です。

ローソク足の由来は、始値から終値の「実体部分」に高値、安値を表示する「ヒゲ」がローソクの形を連想させるからだと言われています。

時間軸では日足や週足で目にすることが多いのではないでしょうか。分足など、あまり短い時間軸となると、寄引同時線や四値同時線になりやすいためで、日足では日中の「四本値」を基準に表示されていることから、時系列に沿って価格推移を見ていくうえでは、一日の動きを把握するのが基本的な見方となります。

ローソク足の実体部分ですが、始値よりも終値の方が高くなると陽線、始値よりも終値が低いと陰線になります。商いの集まる寄り付き、引け値には市場心理や需給関係の変動を映していますから、ぜひとも注目しておきたいポイントです。

また、長めのヒゲにも需給関係の転換が見て取れます。長い下ヒゲを付ければ「下げ渋り」、長い上ヒゲとなると「伸び悩み」の動きを映すものでしょう。

陰線から陽線転換、安値圏での下ヒゲなどは売り圧力から買い圧力優位に変わったターニングポイントになります。また、過去のパターンから相場の天底や先行きの価格推移を分析する手法もあり、興味のある方は調べてみてください。

次回は「テクニカル指標」のうち、「移動平均線」を解説します。お楽しみに!

第32回テクニカル指標について・移動平均線

前回ではテクニカル指標のうち「ローソク足」を解説しましたが、今回もテクニカル指標の種類のひとつでもある「移動平均線」を紹介したいと思います。

前回取り上げた「ローソク足」と同じく、「移動平均線」も証券会社のトレードソフトや金融系のポータルサイトのチャート初期設定で表示されることが多いので、比較的目にする機会が多いテクニカル指標です。

移動平均線は英文では「Moving Average」と訳される通り、世界中で使われています。アメリカの著名チャーチストの「グランビルの投資法則」によって急速に普及したとも言われています。

その名の通り、平均線ですから、チャートでは終値を結んだ線が描画されていることと思います。大きく外れた価格も含めて、日々の動きを平滑化しているため、株価のトレンドを見極めやすい特徴が挙げられます。

また、支持線や抵抗線としても存在感を発揮します。これは多数の市場参加者が平均線を意識するためで、支持線での再エントリーや抵抗線での利益確定の注文が集まりやすいようです。

さらに、短い平均線が長い平均線を上抜くタイミングを「ゴールデンクロス」、逆の場合を「デッドクロス」として売買サインとして活用されることも多く、
トレンド分析や価格想定だけでなく、エントリータイミングなどの参考指標として使われることも、人気の理由かもしれません。

次回は「テクニカル指標」の「移動平均線乖離率」を紹介します。お楽しみに!

第33回テクニカル指標について・移動平均線乖離率

前回ではテクニカル指標の「移動平均線」を紹介しましたが、今回も移動平均線に関係した「乖離率」を解説したいと思います。

前回取り上げた「移動平均線」は、日々の動きを平滑化した線であることを紹介しましたが、チャート上で株価と線の位置関係を見ていくと、平均線から大きく外れた株価が再び平均線に向かって調整していくパターンが確認できるのではないでしょうか。

移動平均線から大きく外れた株価が「行き過ぎた価格形成」による場合、この調整パターンは「反動」によるものが主体となっています。日々の「移動平均線乖離率」を指標として見れば、乖離率が上下に著しく拡大した場合に「逆張り指標」として活用できるでしょう。

具体的な乖離率の目安は個々の銘柄のボラティリティによって違ってきます。過去の値動きを参考に「何%以上乖離したから買い(売り)」などの独自のルール作りが必要となってきますが、有効な投資タイミングであることに変わりはありません。

ただ、問題点もあります。それは「逆張り投資」の難点でもある「大きなトレンド」が発生した場合で、トレンド発生時には株価と移動平均線が一方向に動きやすく、乖離率が縮小したとしても同じ方向へ株価が進んでしまうケースがよく見られます。

これを補うためには、目安となる平均線よりも長い期間の平均線を用いて、大幅乖離をトレンドではなく、サイクルの動きとして見極める視点が必要となってくるでしょう。

次回は「テクニカル指標」のうち、「トレンドライン」を解説します。お楽しみに!

第34回テクニカル指標について・トレンドライン

前回では移動平均線を用いたテクニカル指標のうち「乖離率」を紹介しましたが、今回もテクニカル指標の「トレンドライン」を紹介したいと思います。

前回取り上げた「移動平均線乖離率」では、「逆張り指標」としての活用法をお伝えしましたが、今回紹介する「トレンドライン」は、文字通り「トレンド」
に沿った「順張り指標」としての活用が一般的です。

株価の推移は、短期的にはランダムな動きを続けながらも、ある一定期間に一つの方向に進む習性を「トレンド」として意識されます。そのトレンドに追随しながら利益を伸ばす「トレンドフォロー」の投資戦略は、大衆心理に沿った仕掛けで安心感もあり、非常に人気があります。

トレンドラインの引き方としては、上昇トレンドであれば、株価チャートで上昇開始時の安値と上昇傾向にある相場が一時的に下がった安値を直線で結ぶ方法が用いられます。下降トレンドであれば、反対に切り下がっていく高値を直線で結ぶ方法となります。

このトレンドラインを引くことにより、株価の方向性(トレンド)が確認しやすくなるほか、上昇局面では「下値抵抗線」を、下降局面では「上値抵抗線」
を確認することができます。

トレンドラインを使ったエントリーとしては、「抵抗線」に抵触した押し目を狙う方法など、移動平均線と同様なアプローチが一般的でしょうか。「トレン
ドラインブレイク」など逆張りで狙う手法もあり、色々なエントリー手法が研究されています。

次回も「テクニカル指標」のうち、「チャネルライン」を解説します。お楽しみに!

第35回テクニカル指標について・チャネルライン

前回ではテクニカル指標のうち「トレンドライン」を解説しましたが、今回もテクニカル指標の「チャネルライン」を紹介したいと思います。

前回取り上げた「トレンドライン」では、株価チャートで上昇開始時の安値と上昇傾向にある相場が一時的に下がった安値を直線で結び、「トレンド」の判断材料として用いるものでした。

今回紹介する「チャネルライン」は、「トレンドライン」と一対で用いられるものです。「チャネルライン」の引き方は、安値を結ぶ「トレンドライン」と
平行に上昇開始時の安値から第一段階の上昇を見せた高値水準に置く手法となります。

上昇トレンド中には、トレンドラインから一定の上昇を経て、調整が入り、再び再上昇を見せるパターンがよく見られます。「波型」になることが多いことから、これを「上昇波動」などと呼ばれますが、「チャネルライン」は、この「波動のピーク」を予測するために使われる指標です。

「チャネルライン」の語源は「channel=水道管」で、トレンドラインと平行に引くチャネルラインの間で株価が推移する様子が水道管のように見えることから名付けられたとの説があります。

さて、チャネルラインの活用ですが、上昇トレンドであれば、トレンドラインから上昇してきた株価の限界点=レジスタンスと見て売買決定を下す役割が中心となります。故に、利益確定などの「出口戦略」として用いられるものです。

ただ、下降トレンドの場合は、上昇時とは違って「ショック安」など投げ売りが出やすく、チャネルラインを活用して「下げの限界点」を調べる方法は一般的ではありません。「暴騰」よりも「暴落」を目にする機会が多いことでも分かりますが、チャネルラインを容易に下抜くことが多いようです。

株式投資でチャネルラインを用いるならば、上昇トレンド時の活用をオススメします。

次回は「投資の時間軸」を解説します。お楽しみに!

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