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第101回投資顧問契約について
前回では「投資アドバイス」について紹介しましたが、今回は「投資顧問契約」について解説します。
前回の「投資アドバイス」にて、経験の浅い投資家や損失を繰り返している投資家には、実践的な「投資助言業務」を行う『投資顧問業』の活用が望ましいということをお伝えしました。
ただ、投資顧問業者の投資助言サービスを受けるには、投資家と投資顧問業者との間で「投資顧問契約」を結ぶ必要があります。この「契約」にはやや敷居の高い印象もあることから、簡単に解説しておきます。
投資家と投資顧問業者との間で「投資顧問契約」を結ぶ際には、金融商品取引法第37条の3の規定に沿って「契約締結前の書面」を取り交わします。主に投資顧問契約の概要など、契約内容や契約期間が記されているので金額やサービス内容を確認の上、契約を結ぶようにしましょう。
ただ、この「契約締結前の書面」でわかるように、投資顧問契約のサービス内容は細かく設定されていることが多いようです。前回でも総合的な助言サービスから、銘柄選定のみなど、目的とするサービスを選択できるケースをお伝えしましたが、自身の投資スタイルを踏まえて「足りない部分を補う」ことを意識して、投資顧問サービスを利用したいものです。
次回は「推奨銘柄」について解説します。お楽しみに!
第102回推奨銘柄について
前回では「投資顧問契約」について解説しましたが、今回は「推奨銘柄」について紹介します。
経験の浅い投資家や損失を繰り返している投資家に対しては、実践的な「投資助言サービス」の活用を勧めていましたが、そのサービスのなかでも個別銘柄情報を求める「推奨銘柄」に対するニーズが強いのではないでしょうか。
そこで今回は「推奨銘柄」に関する解説を行います。
「推奨」とは「優れている点を挙げて、人にすすめること」を指しますが、基本的に投資情報を他人に提供する際は「投資助言業務」を行う『投資顧問業』の許認可が必要となり、さらに投資情報における「推奨銘柄」を有料で提供するには、提供先となる投資顧問業者と事前に投資顧問契約を結ぶ必要があります。
ネット上で出回っている出所不明な「推奨銘柄」は「推奨」の意味すら果たしておらず、決してこれをもとに売買してはいけません。
さて、投資顧問業者の提供する「推奨銘柄」には、業者、契約サービスによって「銘柄とコード番号のみ」「推奨理由付き」「目標株価、ロスカット設定付き」「目安となる保有期間」など内容に違いがあるのではないでしょうか。
やはり「優れている点を挙げて、人にすすめること」の推奨方針から、せめて「推奨理由」のある投資情報を参考にしたいものです。もちろん助言方針には、売買を必ずしも拘束するものではなく、売買を強制するものではないケースがほとんど。推奨理由や「推奨サイン」が希望とする内容でなければ、売買を見送っても構いません。
あくまでも投資における「参考情報」として活用したいものです。
次回は「売買指示」について解説します。お楽しみに!
第103回売買指示について
前回では「推奨銘柄」について解説しましたが、今回は「売買指示」について紹介します。
前回で個人投資家に必要とされる実践的な「投資助言サービス」として、株式購入に適した個別銘柄情報を求める『推奨銘柄』に対するニーズが強いものの、推奨の意味でもある「優れている点を挙げて、人にすすめること」から、せめて具体的な「推奨理由」のある投資情報を参考にすべきとお伝えしました。
しかしながら、いかに推奨理由に優れた「推奨銘柄」といえど、以前に紹介した目標株価、ロスカットの設定や目安となる保有期間が付されている投資情報が望まれるところ。さらに「いつ、いくらで買って」「いつ、いくらで売るか」という的確な『売買指示』も個人投資家にとって必要とされるニーズとなるのではないでしょうか。
もちろん、株式取引においては、市場で常に売買されているため、投資情報を得た投資家全てが同じ投資行動を行うのは困難です。しかし、推奨情報の質や精度を求めるならば、目標株価、ロスカットの設定や目安となる保有期間に加え、ある程度の購入、売却に適した株価水準、タイミングを付した「売買指示」のある投資助言サービスを利用したいものです。
ただ、具体的な推奨理由、売買指示を得たとしても、投資家の資金量によってリスク許容量に差が出てきます。購入株数、ポジションバランスを取るのも投資家自身の判断となるため、過大なリスクを背負う可能性もあるのではないでしょうか。
そこで望まれるのが、直接的に投資助言を行う助言担当者の存在でしょう。次回は「助言担当者」について解説します。お楽しみに!
第104回助言担当者について
前回では「売買指示」について紹介しましたが、今回は「助言担当者」について解説します。
前回の「売買指示」では、いかに推奨理由に優れた「推奨銘柄」でも、具体的な目標株価、ロスカットの設定や目安となる保有期間に加え、ある程度の購入、売却に適した株価水準、タイミングを付した的確な『売買指示』あると望ましいことをお伝えしました。
ただ、具体的な売買指示を得たとしても、投資家によってリスク許容量に差があり、購入株数、ポジションバランスを取るのも投資家自身の判断となるため、過大なリスクを背負う可能性もあることから、直接的に投資助言を行う「助言担当者」の存在を紹介していたと思います。
そこで今回は「助言担当者」について詳しく解説します。
投資助言サービスを提供する投資顧問業者には、概ね投資家へ直接的な助言を行う「助言担当者」が属しています。助言担当者は、投資顧問サービスの契約を結んだ投資家に対して、分析者・投資判断者の選定した投資対象をもとに適切とされる投資助言を行います。
もちろん、投資助言による成果は顧客に帰属し、助言サービスも売買を強制するものではありません。当然、損失が発生したとしても、顧客口座の範囲で行われることですし、投資顧問業者が賠償することはありません。
とはいっても、投資経験を積んだ「助言担当者」の存在は、経験不足の投資家にとって非常に心強いのではないでしょうか。的確な「売買指示」とリスク許容量を踏まえた「ポートフォリオの構築」は投資収益に寄与するものでしょう。
また、資産運用には、心理面での制御が不可欠ですし、アドバイザーとのやり取りは平常心を保つ上でも効果的です。売買の際に「誰かに相談したい」と思ったことがある方は、一度でも投資顧問業者の助言担当者を介した投資顧問サービスを利用してみてはいかがでしょうか。
次回は、もう一度基本に立ち返り、2012年版の「証券会社の選び方」について解説します。お楽しみに!
第105回2012年版 証券会社の選び方について
前回では「助言担当者」について解説しましたが、今回からは、もう一度基本に立ち返り、2012年版の「証券会社の選び方」について紹介します。
「証券会社の選び方」については、第1回の「ネット株 証券会社の選び方」についてでも解説しましたが、編集当時は2009年11月でしたし、証券業界にも随分と変化が見られてきています。
前回編集当時は「オンライントレード」を軸に、ネット証券ではSBI証券、松井証券、楽天証券、カブドットコム証券、マネックス証券の大手5社が先導役となっていました。
ただ、2010年5月にマネックス証券がオリックス証券と合併したほか、対面型だった大和証券がリテール(個人向け)サービスに注力する格好で手数料を大きく引き下げるなど、再編や業態変更の動きが見られています。
なかでもGMOクリック証券の躍進が目立っている点は見逃せません。前回編集当時は中堅証券として位置付けていましたが、通貨証拠金取引(FX)での支持をもとに、安価な手数料をアピールポイントに営業収益を伸ばし、今では大手6社の一角として位置付けられています。
依然として、SBI証券の収益規模、松井証券の収益力の高さが確認されていますが、手数料合戦も落ち着き、サービスの違いを打ち出してきました。次回は「SBI証券」より、個々の証券会社の特徴について紹介します。お楽しみに!